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2019.2.19
Psychiatry Research: Neuroimagingに論文が出版されました
一般群における強迫性傾向の神経基盤
過度の心配などで特徴づけられる強迫性傾向は一般群にも5~13%の割合でみられることが知られています。本研究では、49名の構造的脳画像と強迫性傾向を調べる質問紙の得点を用いて、一般群の強迫性傾向の構造的神経基盤を検討しました。解析の結果、強迫性傾向が強いほど皮質下の領域(左側被殻および左側扁桃体)の体積が大きいことが示されました。また、強迫性傾向が高くなると被殻と前頭皮質および小脳の体積の共変動が高まることも示されました。同様の脳構造の特徴は強迫性障害を持つ人にも存在することが報告されていることから、一般群における強迫傾向の強い人は神経ネットワークレベルでの強迫傾向(もしくは強迫性障害の前提条件)を持っていると考えられます。